メロウなvéloで行こう

おもに小径折りたたみ自転車で東北各地、ときに日本各地や海外を走る話

2014 ドイツ エアニマルライノでカルフまで走った話

2014 ドイツ・フランス
Day4 エティスハイム - マウルブロン - カルフ
 Ötisheim - Maulbronn - Calw 


 きょうはまずヘッセやヘルダーリンゆかりの地、ドイツ文学好きの聖地マウルブロン修道院を訪ねたのちプフォルツハイムに出て、さらに川沿いの自転車道を走ってヘッセの故郷カルフに至る文学ルートである。


エティスハイムのさわやかな朝



 エティスハイムからマウルブロン修道院まで、車道から離れて森の中を通って行ける自転車ルートが整備されている。但しダート。


 12世紀末創設の修道院はUNESCO世界遺産。城郭のごとき外壁でマウルブロンの街から隔離されている。




 18世紀にはヘルダーリン、19世紀末にはヘッセがここで学んだ。その生活は「車輪の下」「ナルツィスとゴルトムント」などで描かれている

 先を急ぐので内部の見学(7€)はパス。



城壁内には修道院のほかさまざまな建物がありひとつの街として機能していた。


マウルブロンからプフォルツハイムまでは見晴らしのいい道を一直線...のはずが




ドイツ全土で見かけるこの標識、チェコほど配慮が行き届いてない。つまり最短ルートを教えてくれるわけではない。加えて慣れてないため大胆に道を間違え、反対側のブレッテン近くに迷い込んでしまい10数㎞のロス。


別な道を辿って南へ向かう。



迷ったおかげで大幅に時間が押してしまい、こんな気持ちのいい道も一目散に駆け抜けざるを得ず。



 途中の大きな街プフォルツハイムに着いたのが既に18時前。賑やかだがあまり風情の無い街なので足早に通り抜ける。

 駅構内にあった、自転車を丸ごとぶち込むコインロッカー(Radbox)の豪快な造りに感動し記念撮影。


 プフォルツハイムからはナゴルト川沿いの自転車道(Nagoldradweg)を辿ってカルフを目指す。

まだ20㎞以上あるので日没前に着かねばと焦って走り抜け、森の中を行く素晴らしい道も充分味わえなかったのは心残りであった。(鉄道が並走してるのでなんとなれば輪行すればよかったのだが)


カルフに辿りついて予約してあった宿に入ったのが20時。さすがに日も暮れてしまった。本日の行程全長は約55㎞だったが迷子含めて総走行約80㎞。やれやれ。



カルフの街の広場。明日また訪れよう。
予約した宿は中心部から川を渡った町外れにある


コース全長は約55㎞だったが迷子含めて総走行約80㎞。



今日の宿 Hermanns Neue Post 「ヘルマンの新たなポスト」の意

詩人になるんだと言い張ってどの仕事も長続きしなかった若き日のニート王ヘッセが、好きなだけ本を読める書店員の職を得てようやくまともに働けるようになったことが由来だろうか。

キッチン付きアパートメント朝食なし45€  

きれいな部屋だが、ヘッセの面影を求めて来た旅人には少々モダンすぎて風情を欠くきらいもある。ヘッセの小説に出てくる19世紀の旅人みたいに「牡牛亭」とかいう名の古びた宿に泊まりたい気もした(そういう人は旧市街の宿がお勧め)。


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