メロウなvéloで行こう

おもに小径折りたたみ自転車で東北各地、ときに日本各地や海外を走る話

2005 BD-1で走ったバリ・ロンボク Day2−3

Day2-3  ウブド周辺ポタリング Around Ubud
 
Day2 ウブドまで
 
ジンバランの朝。
バリ初めての朝食、ひとつお手並み拝見と行こうじゃないか。
ビュッフェにはナシゴレンインドネシア風チャーハン)とミーゴレン(同焼きそば)があるのでまずはそっちだ。
… うーむ、タイやベトナムに比べるとどっちも今一つだった。「世界焼きめし選手権」や「国際やきそばグランプリ」があったらアジア地区予選で初戦敗退だ。
 
今日向かうのは内陸の町ウブド
工芸や舞踊といったバリ島の伝統芸術の中心地であり、バリ島に来てヒャッハーしたいパーリーピーポーはビーチリゾート、文化的なものやスピリチュアル系を求める人はウブド、なんならその両方と、目的別に区分けされている感じである。
わたしは自転車で走りに来たのであるから文化やスピリチュアルのあたりは今回そんなに求めていないけれど、内陸部を自転車旅行するとっかかりの町としてウブドを選んだ次第だ。
 
ジンバランのある一帯はバリ島本体から出るう○こもしくは宇宙戦艦ヤマトの第3艦橋のようにぶら下がっている半島である。
ここからウブドに向かうにはデンパサール市街の混みいった部分を抜ける必要があるし、道路も主要国道1本しかない。この区間は自転車で走ってもあまり幸せになれなそうだったので、う○この根元から反対側の海岸サヌールという町までタクシーでワープすることにした。
料金は40000ルピアちょっと。日本の初乗りより安いのだがまだ数字のでかさに慣れないのでドキドキする。
 
タクシーを降りた海岸から、内陸に向かって行く道をゆるゆる登っていく。
寺があって着飾った人たちが集まっている。バリでは毎日どこかでお祭りをやっているというがここもそうなのだろう。
 
ウブドは思っていた以上にツーリスティックな街で、どこもかしこも宿とレストランとカフェと西洋人だらけだ。
 
予約した宿に着く。とりあえず2泊とってある。

goo.gl

昼間ずっと晴れていたが夕方から雨になる。
昼間あれだけツーリストでごった返していた周辺も夜になるとぱったり静かになる。東南アジアの夜というとどこからともなくテレビやカラオケの音が聞こえてくるものだがそれもない。みんな夜は何をして過ごしているんだ。
夜はずいぶん涼しくなる。窓を閉めていてもどこからともなく風が抜けていくのがわかる。たいへん気持ちのいい熱帯の夜だ。ボサノバの名曲「コルコヴァード」の気分だ。ギターがあればいいのになと思った。
 
 
Day3 ウブド周辺

ウブド2日目。今日は一日のんびり過ごしながら近所をポタリングして過ごす。
まずは書店で島の道路地図を買う。
火山島であるバリ島のこの一帯は、火口のある山を中心にして海岸に向かって放射状に道路が伸びているが、東西を貫いて走る道路というのが少ない。すべからく自転車の旅は横線の少ないあみだくじで横方向に進もうとするルートになる。

この国の8月の朝は遅い。6時でもまだ薄暗い。
次第に朝の光が差してくる。青い空とヤシの葉が眩しくなってきた頃、宿のベランダで朝食。ナシゴレン、オムレツ、果物。
 
ウブド周辺はなだらかな斜面になっていて、ツーリストエリアの道をゆるゆる登っていくとほどなく棚田の広がる農村風景となる。ガイドブックには出ていないがその先かなり上がったところまで宿が散在していて、中心部よりその辺りの方が趣があって良さそうだ。棚田も上から見下ろせるだろう。
ウブドの棚田は有名だが、ここだけにある風景ではなくて、この先行く田舎に似たような風景がいくらでも転がっていることをこのあと知ることとなる。
 
東西方向に走ろうとするとしばしば南北に流れる川に行き当たる。ジェットコースターのような下りで流れまで下り、渡った後は漕いで登れないぐらいの激坂で元の標高に戻るのを繰り返す。橋をかけろ、大きな橋を、と悪態をつきたくなる。この登り下りはこのあと毎日繰り返すおなじみパターンとなる。
 
川及び用水路は地元の人の重要なインフラで、洗濯はもちろん水浴び(マンディ)にも使われる。
マンディはバリ人の欠かせない習慣で、老若男女問わず1日に何度も水浴びをして清潔を心がけるという。若い娘がマンディしていたら素敵だなと思いつつ走るがこの旅を通じてわたしが遭遇したのはおばはんばかりだった。時には水路におっさんが放尿していたりするのでトイレの役割もあるのかもしれない。マンディも注意が必要だ。
 
ウブドは棚田で名高いがこんなの島の至る所にある。
 
お寺も至る所に。
 
この町まで登った
 
手近の食堂でひるめしにする。アヤムゴレン(インドネシア風フライドチキン)とあんかけ揚げ麺(名前忘れた)。
 
ひるめし。
食堂シスターズ。
 
宿のこどもたち。
 
2泊目はいい部屋に
 
ロンリープラネットに書いてあるバリ人の精神文化についての記事を読む。
バリ島は他の地域がほとんどムスリムであるインドネシアにあってヒンズー教の地域だ。しかも土着の宗教や仏教のエッセンスも加わった独自の教義であるという。この旅を通じて目にする寺院の独特の建築様式や怪獣っぽい神様はそれに由来する。
また驚いたことにバリはゲイ天国であり、それを目当てに来る西洋人も少なくないという。うっかりウホッいい男とかやらないかとかホモネタを口にすることのないよう旅行中気をつけたい。
一方で男女の交際についても婚前交渉の割合が3%以下と非常に低いと書いてあり興味深い。身持ちの堅い女性が多いのはよい社会である。