Pt1 神辺から高屋はこちら↓
やがて次の宿場町、かついにしえからの交通の要衝、井原に着く。
井原 Ibara
かつての宿場町はそのまま商店街になっており、古い家並みはさほど残っていない。そのかわり昭和レトロの香り濃厚な商店街が(さびれてはいるが)続いている。むしろここで味わうべきは昭和の味だ。
「桜まつり」の幟に誘われて商店街の裏手を流れる川沿いの桜並木へ。ここでも先取り花見。満開はまだ先だが東北からの旅人にとってはありがたい桜。
井原市役所近くによさげなラーメン屋があったが昼時で行列ができていたのであとで来ようと花見に出る→戻ってきたらまだ13時過ぎだというのに売り切れ閉店、という憂き目にあい、すき家で昼食後(すき家おいしい)次の目的地へ向かう。
・井笠鉄道記念館へ Ikasa Railway Museum
ここまで西から東に辿ってきた井原鉄道=かつての井笠鉄道神辺線跡は支線で、
井原から南に延びて山陽本線笠岡とを結んでいたのが本線だった(1971年廃止)。
その中間地点の新山駅跡に駅舎と車両が保存されていると知り立ち寄ってみることにした。
川沿いの道を離れて南に向かう
新山駅の駅舎が記念館。営業当時のさまざまな機材、車両の模型などが展示されている。
軽便鉄道ファンならおなじみ、ドイツ製の1号機関車とお供のホハ1客車。
1号くんは井笠鉄道廃止後に西武山口線に貸し出されて「おとぎ列車」を引いて活躍したあと里帰りした。わたしは中学生のときに訪ねたことがあるから10n(nは自然数)年ぶりの再会である。
ホハ1の車内
貨車のホワフ1もいます。
新山をあとにして、川沿いに井原鉄道=井笠鉄道矢掛線の矢掛駅を目指す
文太兄いぽい標語
ずっと静かな道を縫っていく
・矢掛 Yakage
山陽道次の宿場町は矢掛(やかげと読む)。かつては幕府直轄の天領であった。
商店街は看板建築となまこ壁の旧家が混在する
レトロな街によく似合うヴィンテージカー
今日訪ねた町の中でいちばん見応えのある街並みだった。
井原鉄道矢掛駅から輪行で戻る。ローカル私鉄だが大半が高架なので眺めがよい。
終点の神辺でJR福塩線に乗り換え、福山に帰ってきた(背後にお城が見える)
ここは広島県なのでお好み焼きには焼きそばが含まれるが、広島のものは麺とお好み焼きは分離した層として重ねて供されるのに対し、ここ福山では最初から混ぜた形で焼き始める。福山焼きと呼ばれるオリジナルスタイルらしい。テイクアウトで部屋で食べてみたがこれはこれでなかなかおいしかった。
初めてのK3での旅だったが、印象は以下の如し。
・12インチ3段変速の軽装にしては踏めばぐんぐん進むし軽快な走り。
・何といっても付属品込み8㎏ちょいの軽さはすごい。輪行が格段にラク。
・今回は一日30~40㎞かつ平坦なコースでのののんびり旅だったが、50㎞/日以下であれば旅の道具として使えそう。
・ただし坂には弱い。上りは押すものと割り切ったほうがよさそうである。