わたし十六満州娘、春は三月雪解けに🎵 と歌いながらわたしは、まだまだ寒い東北を抜け出して西の方へ一足早い春を味わおうと考えた。
長いこと 外国の方ばっかり見ていたわたしであったが 、数年前にブロンプトンを購入したのを期に、日本国内の旧街道と、それらに沿った古い街並みを旅する喜びに目覚めてしまったのである(人は何故おっさんになると旧街道を歩いたり走ったりしたがるのだろう)。
さらには前回の旅で、山形から名古屋に飛ぶ飛行機の便利さにいたく感銘を受けたこともあり 今回も名古屋を起点として走り出す旅を考えてみた。
今回の旅のコンテンツとして
1.旧中山道を走る
2.琵琶湖の北半分に沿ってはしる
3.JR名松線サイクリング
4.奈良周辺で桜を見る
これらを8日間に詰め込んだ結果、以下の旅程と相成った。
今回は毎日輪行する結果となり、ブロンプトンの便利さを堪能した旅であったといえよう。
Day1 山形‐名古屋‐大垣
Day6 伊勢奥津を経て伊勢石橋まで走行 再び橿原まで輪行
Day8 御所まで花見ポタ 帰途へ
・フジドリームエアラインズは偉い
山形空港に着いたわたしは、IKEAのバッグに入れたブロンプトンをカウンターに預ける。
するとカウンターのお姉さんが、自転車専用ボックスがあるので使いますかと勧めてくれる。前回名古屋便を利用した時にも勧められて利用したプラダン製の輪行ケースだ。もとより従価料金を払って手渡し扱いで頼んだので十分丁重な扱いが期待できるので、そのうえケースに入れなくてもよかったのだが、向こうも使ってほしそうだったので利用する。
これはFDAが就航する空港に1ケ備え付けてあり、去年の時点では予約はできないという話だったが、今回訊いてみると「事前に連絡してもらえばその空港に無くてもよそから手配する」ということで予約も可らしい。しかも無料である。FDA偉い。ビバFDA.
前回は 小牧空港に 着いてすぐ ターミナルビル内の 食堂で 名古屋名物を謳う台湾ラーメンを食べてみた。そしたらすこぶる残念なお味で出鼻をくじかれたものである。
山形便がつくのはちょうど昼過ぎなので お腹は空いているのだが 、前回のことを踏まえ、今回はあえて空港の飲食店には目もくれず バスで名古屋駅へ直行したのである。
名古屋の街中に入ると 車窓からはすでに開花している桜の樹がちらほらと見受けられる はるばる来た甲斐があるというものだ。
バスは 名鉄と近鉄の駅が入っているビルの向かいに停まるので、それらの路線を利用する場合にはたいそう便利である。しかし今回輪行する JRの駅はその奥に位置するので 自転車の入った袋を担いでしばし歩かなければならないのが難である。
大垣までの切符を買って ようやくプラットフォームについてみると そこには立ち食いうどんのスタンドがあった。もうお昼時も過ぎつつある時間だったが、幾人かの客がうどんをすすっていた。あたりにだしの匂いが立ち込め胃袋を刺激する。
そうだ 名古屋といえばきしめんである。
台湾ラーメンとか 新手の流行りモノに うつつを抜かしている場合ではないのだ。
ここでわたしは 新たな課題を目の当たりにし、 大垣行きの快速を一本見送って きしめんを食べていくことにした 。
山形県民であるわたしは そばとうどんと言われたら まず蕎麦を頼むので、日頃うどんというものを食する習慣はほとんどないのだが これは文句なしにうまかったので驚いた。 どううまいのかと問われるとうどんについてのボキャブラリーが甚だ乏しいうどん素人であるわたしゆえ困るのだが 、つゆのだしの効き具合といい、そこに乗せられた鰹節が相乗して織りなす風味といい、すっかり魅了されたのだった。
驚いたことにかき揚げは その場で揚げている 。
後で調べてみると この「住よし」と言う 立ち食いうどん屋は 名古屋市民にも評判のう銘店なのだった。
駅の立ち食いからして全力を尽くしている。おそるべしきしめん。おそるべし名古屋。
・大垣に着いてポタる
快速電車に乗って30分余で大垣に着いた。
駅近くのホテルにチェックインしてブロンプトンを開梱し、さっそく近辺をポタリングしてみる。
いきなり桜が咲いており、まだ寒い東北から来たわたしは一挙に盛り上がる。
大垣から揖斐川沿いに養老鉄道の線路が伸びている。かつての近鉄養老線だ。
大垣の次の駅、西大垣の駅舎はいいレトロ物件であった。
内部も昭和の面影がただよう。
名物の芋羊羹の老舗。
大垣にはお城があり、市内観光の目玉とされているが今回は割愛した。
目当てはサイクリングと古い町並みだ。
一泊目のクインテッサホテル大垣
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