Day1 仙台ー台北(桃園)
Sendai (JP)-Taipei (Taoyuan)
空港は正確には首都の隣の桃園県にある。成田みたいなものか。
機内で「海角七号」という、最近台湾で空前の大ヒットになったという映画を観る。
台湾最南部の恒春や墾丁といった街が舞台で、南国の田舎町のもわっとした空気の感じや匂い、地元のおっさんたちの暑苦しさなど、わたしの愛するアジア的ヴァイブが画面から溢れてきてたいへん良かった。ストーリーはいささか陳腐だし、ヒロインの日本人の女の演技も台詞も学芸会レベルでちょっと辛いものがあったが、それを差し置いてもよかった。恒春も墾丁も今回の旅の終わりに訪ねる予定なので期待が高まる。
空港からタクシーですぐのホテル城市商旅空港館は新しいけれど部屋は日本のビジホ並みで可も不可もなし。ルートインに泊まってる気分だ。
周囲も何もないので隣のコンビニでビール買ってすぐに寝てしまう。
Day2 桃園 - 台中 - 彰化
Taoyuan - Taichung - Changhua
台湾西半分を南の端まで走るのがこの旅の大まかな道筋であるが、桃園からしばらく南はあまり田舎成分が豊かでなさそうな印象があり(そんなことはないことを後年知るのだが)、中部のその名も台中まで輪行でひとっとびしてから走り出すことにしたのである。
とりあえず今日は新幹線で台中まで行き、在来線に乗り継いでちょっと行った彰化に泊まろうという計画。
なんだかパッとしない朝食バイキングを食べて出発。風が強い。
新幹線の桃園駅は空港から近いが市街からはずいぶん離れたところにある。空港そばのホテルからの約7kmを自走していく。
真新しい駅で待っていると、入ってきた車両は東北新幹線そっくりだったのでおやおやという感じ(日本製だからあたりまえなのだが)。車内も同じ感じ。気がついたら盛岡だったとかいうことはないだろうかと心配したが、車窓風景は進むにつれ棕櫚の木立が目立つ南国テイストとなり、空も晴れてきた。
ものの30分で台中着。台湾新幹線の駅はバリアフリーが徹底した造りで、輪行もラクである。
新幹線台中駅は通路で在来線の新烏日駅につながっている。各駅停車に乗り換えてほどなく彰化に到着。
レトロな駅構内に和む間もなく、外に一歩出ると南国の陽射しとアジアの街のヴァイヴが全身を包む。
街路を埋め尽くす看板、わやくちゃなバイクとクルマの流れ。ここはまごうかたなき、わたしの好きなアジアの国なのだ。
駅に一番近いホテル、その名も台湾大飯店に投宿。窓の下はいきなり駅構内。日本で言うとスハやワフやヨなどといったレトロな客貨車も留置されていて鉄道好きにはたまらんビューだが、部屋はぼろい。
下半分は映画館 1200元の部屋。値段の割にぼろ目
(部屋からは見えなかったが、彰化駅構内のはずれには日本統治時代に作られた扇形機関庫があり、これまた日本製のSLが保存されているとのことを後で知った。かえすがえす残念。)
この国では初心者なので食事はロンリープラネットに出てる店に行く。
貓鼠麵という店とこの街の名物、肉圓(バーワン)。台湾の料理にはけっこうパクチーや焦がしニンニクが入ってて、中華というより東南アジアぽくてよい。
夜になるとずいぶん涼しい。なんだかんだ言っても1月である。
9時過ぎても街のにぎわいは夕方から変わりないことに驚く。本屋は10時まで開いてるし、医院も9時過ぎまで診療している。働きすぎじゃないのかみなさん。