トヂェボニュ - インドヂリフーフ・フラデツ
Třeboň - Jindřichův Hradec
2泊したトヂェボニュの町に別れを告げ、ボヘミアの旅路はさらに東へと進む。
書いてて気がついたが、ボヘミアを旅しているわたしはボヘミアンとと呼べるのではなかろうか。かっこいいじゃないか。ここで演歌を歌えばそれはボヘミアンラプソディということになる。知らんけど。ママア〜ウーウウウー。
今日向かうのはインドヂリフーフ・フラデツ。今日の町もインド縮緬夫婦とか変換されて服地屋みたいだしたいへんな発音だ。
さらばだトルヂェボニュ
街を出る時に通りかかった公園には信号や交差点が作られた教習所のような施設があり、ちびっこ自転車教室が行われていた。この国では子どもが一人で自転車に乗れる年齢になるとすぐにこのような教習で交通ルールと自転車のマナーを教えられるのだ。さすがはサイクリングが国民的スポーツである国だと感心することしきりだった。
街を出て今日も美しい村が連なる田舎道をたどって行く。
この地域の歴史に出てくる主な殿様はビールのブランド名になったエッゲンベルク、フルボカやCクルムロフの城主で蕩尽者のシュヴァルツェンベルク、もう一つがローゼンベルク(ロジュンベルク)である。
ロジュンベルクさんは中世の頃、この地域の灌漑に力を尽くした。この地域に点在する池はその頃に由来し、トヂェボニュの北にある池はロジュンベルク湖という名である。その後これらの池を使って鯉の養殖が始まり、現在トヂェボニュで盛んな鯉の養殖の元となった。
ロジュンベルクさんに敬意を表して、少々遠回りの道のりとなるが湖沿いのトレイルを経由して行くことにする。
この日は気温が低く肌寒いぐらいだった上に風が強い。湖畔の吹きさらしの道は特につらい。
ロジュムベルク湖畔のルート。クルマは入れないトレイルなので気持ちがいいが向かい風がすごかった
この辺りは森と湖の成す自然公園となっており、これまたちょっとフィンランドのような風景が続いて得した気分になれる。
あまりにも強い風が吹き続けたおかげで雲が全部飛ばされて晴れてきた。
なんちゃってフィンランドな気分
ロジュンベルク・アクアライン!
広大な森の中のトレイルを進んだ先に開けるストラーシュ・ナド・ネジャルコウStráž nad Nežárkou の村。(26㎞) 小さなシャトーがある。
ナザルカ川を背にした村自体も非常に美しい。
ストラーシュをあとに…
ゆるゆると丘を登っていく。この後しばらくは上り基調だ。
その先、時々アップダウンはあるが、だいたいは丘の上を行く気持ちのいい道だった。時々小さな村を通り過ぎてまた同じように静かな道が続いていく。
通り過ぎる村には各々かわいらしい教会がある。本日の村のプチ教会シリーズ
丘のてっぺん見晴らしルート。 目指すインドヂリフフ・フラデツが遠くに見えた。かと思えば街へ向かって一気に丘を下ってJフラデツに到着。
中世以来ボヘミアとオーストリアを結ぶ通商路の要所として栄えたJ. フラデツ(城主のフラデツ家の名に由来)。17世紀にはボヘミア王国でプラハに次いで2番目の規模の街だったという。
今ではプラハとウィーンを結ぶ Greenway Cycle Route が通りサイクリストが行き交う。
旧市街にはたくさん宿が並んでいるので楽勝と思っていたが、どういうわけかこの日はどこの宿も満室で断られまくる。
旧市街の外の宿まで探したが全滅で。絶望して半ばヤケになり、旧市街ど真ん中のいちばん高級っぽいところにバンザイ突撃してみた。
そしたらあっさり部屋があって今までの苦労は何だったんだと崩れ落ちつつ安堵する(ネット予約が普及した現在ではもうそんな体験とも無縁となったのだが)。
意外と安くて950Kr ( 外観写真は撮り忘れたのでウェブサイト参照)
宿探しに難航してやれやれと落ち着いた時にはもう夜のとばり。
次の日 ↓