集集- 斗六 Jiji - Toulu
山を越える一日
ホテルは朝食つきというものの、ちょっとシンプルかつスパルタン(紙皿によそって食べる)。
集集駅に寄っていく。日本統治時代の駅舎が残されており、大地震で大きな被害を受けたが元通りに修復されている。
集集線の線路と分かれて、今日は南に向かう。
街を出てすぐ長い橋を渡ると、クルマも疎らな田舎道になり、じわじわくねくねと登っていく。あまり手のかかる工事をせずにとりあえず斜面に道をつけましたみたいな登り方に 「もっと削れ、山を。掘れ、トンネルを。」と呻きながら登っていく。
高度が上がると茶畑が続くようになる。このあたりは烏龍茶で有名な凍頂も近い茶どころだそうな。
ひとしきり登ると谷間の町が見えて来て、こんどはその町まですごい下り坂をうねうねと降りていく。
着いたのは竹山(Jiushan)という街。その名のとおり竹製品とタケノコ料理、それから竹筒飯というのが名物らしく、看板を出した店が連なる。
ならばとその一軒に入って竹筒飯を頼む。竹の中に味付けご飯を入れて蒸したもの。タケノコスープつきで50元。
出てきたお茶もさすがは名産地近くだけあってとても香り高くておいしかった。
竹山の街からはしばらく大きな川沿いの平坦な道を行く。川といっても雨の少ない1月は水が流れてない。
とは言えところどころに崩れた路肩や土石流の跡を見かけ、雨の多い季節は山から濁流が押し寄せるさまが窺がえる。
川沿いの道は次第に山奥らしい雰囲気になってきていい感じだが、今日泊まるつもりの斗六に行くには川筋からひと山越えなければならない。山越えの158号線に入ると人家も途切れ、さびしい山の中をこれでもかとほど上りが続く。
もう勘弁してくださいとベソかきつつときどき押して登る。ようやく峠について「斗六10km」の標識を見たときはすでに陽も傾きかけていたが、あとは気持ちのいい下りが続く。
落日を見ながら夕間暮れの斗六にゴールイン。
駅前にいろいろホテルが並ぶ中で、見た目と何よりネーミングにツボを押されて選んだところにチェックイン。
「緻麗伯爵商務酒店」。
誰だよ伯爵、しかも酒屋かよ!とツッコミつつチェックインすると、フロントのお姉さんはいきなり日本語ペラペラで驚いた。あなどれないぞ緻麗伯爵。
夕食は焼きそば、カキスープ、アサリ炒め