田園散策用自転車として採用された本機としては、買ってはじめてのお出かけが薄汚れた都会であるというのはいささか心外ではあろうが、出張で仙台に行ったついでに走り回ってみた。
六丁の目に新たに出来たルートインに泊まっている。眼下には名高い片側6車線のクレイジーな交差点。
ここから向こう側、若林区のこちゃこちゃした旧めの住宅街の裏道を縫って仙台市中心部に向かう。しかしそのあたりは行き止まりの路地が多い造りでしばしば難儀する。侵入者を包囲殲滅できるような戦略的設計と思われる。
以前8年間住んでいた荒町通のマンソン。入口は御影石とかで高級ぶっているが部屋はちゃちかった。
魯迅ゆかりの地、東北大の片平キャンパス。
かつて敷地内にはいい感じににボロい旧帝大テイストの学食があったが、現在は道を挟んだ向かいに新築移転され、すっかりお洒落でインテリジェントな高偏差値カフェテリアに変貌している。
一番町、いろは横丁へ。ろくな思い出のない仙台で好きな場所はここだけと言ってもいい。
まったくもって落ち着く
わたしにとっての仙台はここと仙台朝市以外は要らない。
いつまでもこのままであれと願う。
思い出は帰らない広瀬川流れる岸辺。
対岸の川内追廻地区の住宅がすっかり撤去されて更地になっているのに注意。公園になるのだそうな。
入口には羽生結弦、荒川静香両選手のパネルがあり、あまたの観光客が記念撮影に興ずる。
2階は意味もなくガラス張りで仙台の虚栄を象徴するかのようだ。だいたい日が当たっているところは温室状態で真冬なのにすでに暑い。夏とかどうするんだ。
当地で人気のカフェ、モーツァルトが出店しており、飲食しつつ休むことが出来る。
牛タンシチューごはんを食べて帰る。
驚いたことに水を供さず、食べものしか出さない。飲みものが欲しくばボトルドウォーターほかを別に買い求めよという、実に仙台らしいあざといやり方である。