メロウなvéloで行こう

おもに小径折りたたみ自転車で東北各地、ときに日本各地や海外を走る話

2014 ドイツ&フランス GE&FR  Day7

フロイデンシュタットからゲンゲンバッハ
Freudenstadt - Gengenbach


小雨残るフロイデンシュタットの朝 

   今日の目的地はゲンゲンバッハ。これまで20数年前と10年ちょっと前の2度訪れているお気に入りの静かで小さな街。
   以前来た時にはフロイデンシュタットからゲンゲンバッハを経てオッフェンブルクまでローカル線が走っていたので、今日の行程は長いけどへばったら輪行すればいいや、とゆるい気持ちで出発。
フロイデンシュタットの先はキンツィヒ川に沿った自転車道 Kinzigtal Radweg を辿る。



地図で見たところじゃ街を出て丘を登ったあとはずっと下流に向かって緩やかに下っていくんだから楽だと思うよ、ぐらいにたかをくくっていたのだが、やがてダートの林道に続いて深い森へと。アップダウンもある。



 川はどこにあるんだ、沿ってないんじゃないかと不安になってるうちに急坂を下らされると川のほとりの小さな街アルピルスバッハ。名前の通りこの一帯でここ数日飲んでいるビールの本社工場がある街。
 街中を通る鉄道路線では何やら工事をしており、見れば線路を撤去しているではないか。この路線は廃止になっちゃったのかと動揺する(しかもハウザッハーフロイデンシュタット間は代行バスになっていたのでてっきり廃止になったものだとこの時は思ったが、実際には長期間運休しての大規模な改修工事だった模様。2016年現在普通に運行中)
 街並みはなかなかラブリーでしばし観光していく。






ここから先は山中に入ることもなくキンツィヒ川に沿って行けばよいので気が楽になる。 
 やがてたどり着いたのはシルタハという小さな街。これがまた予想もしてなかった街並みの美しさでしばし息をのんで見とれる(あとでロンリープラネット見たら載ってたけど)。




 木組みの伝統家屋の家並みがみごとに保存されていてしかもあまり知られていないので観光客も多くない。ロマンティック街道とか行ってる場合じゃないですよお客さん。



10数年前にこんなレールバスでゲンゲンバッハに来たもんだ。今では静態保存。

 展示してある往年のレールバスを見たらやはり廃止になってこうやって偲んでいるんだなと思い込んでしまうではないか(実は長期間運休しての改修工事だったのだが、代行バスは自転車を載せられないのでもう輪行はできないと諦める)。ぜひともこの街に一泊していきたい気になったのだが、もうゲンゲンバッハの宿を予約してあるしキャンセルもできないので涙をのんで先に進む。
 そのさきしばらくは車道に沿った区間が多くなりひたすら漕ぎまくり距離を消化していく。 視界が開けて平地に出たところにあるハウザッハに着いたのはもう18時過ぎだったが、川と山並みがなす風景が何となく山形に似ていてホッとする。ここもフォトジェニックな街で少しゆっくりしたかった。でもまだ20キロある。

ハウザッハの街


ゴージャスなお宿


漕げども漕げどもという感じ

途中のトラッドな農家

だんだん日も暮れてくるなかひたすら漕ぎ続け、ゲンゲンバッハに着いたのはもう20時過ぎ。それでも嗚呼12年前とかわらない広場の風景。 結局この日は75kmの行程に加えてうろうろした分加えて総走行90km。さすがに疲れたのでケバブ屋のテイクアウトをビールで流し込んで寝落ちしてしまう。川を下流に下っていくコースだからといって甘く見てはいけない。シルタッハで一泊するぐらいがちょうどいい。 なにはともあれここ懐かしのゲンゲンバッハに二泊して休養していく。